人々の一生に100の花・1000の花を咲かせる仕事----。
日比谷花壇「花のある暮らし」メインデザイナー石井千花のブログです。
2014年June05日
2014年June10日
5月末から6月の頭にかけて、うれしい悲鳴ですが出張や移動時間の長いお仕事が集中していて、自宅でのゆったりとした時間がありませんでしたが、この週末はお天気も悪かったので一緒に暮らしているうさぎのマグと家の中でのんびり過ごすことができました。
仕事で花に触れている日々ですが、そう言えば自分の為に花を生ける時間ってなかったなぁと思い・・・。
よし!忙しかった自分と少しゆっくり過ごす空間のためにお花生けようと思いたち、庭や近所の通りに出て色づき始めたあじさいや、まだエメラルドグリーンのブルーベリー、咲き始めた小さなクレマチスを摘んでお気に入りのカップにあしらいました。
フラワーベースに選んだのは大好きな北欧ビンテージのカップです。
北欧の食器や草花と過ごす時間には必ず10代を過ごしたデンマークの森の情景や、木々のそよぐ音、並木道の入り口の草原に放牧されていた茶色い馬の事、芝生の校庭を駈けるウサギ、いろいろなことを思い出します。
冬は午後3時には真夜中のように真っ暗になってしまって、授業中なのにすぐ横の森の中からはフクロウの鳴き声が聞こえてきました。
そんな授業中のフクロウの鳴き声を思い出しながら、フクロウのケーキと庭の花でのんびりティータイムです。
赤い花のカップには少しお花を買い足していけてみました。
近くの小さな花屋さんには、カップのモチーフにそっくりな大輪のジニアが1輪だけ残っていてピッタリ。ブラックベリーや小花を添えて。インパクトのあるカップや花器も柄のかたちとお花のかたちを合わせたり、色味を合わせることでとても簡単に雰囲気のある花あしらいになりますよ!
デンマークでの思い出を浮かべ、なんとなく微笑みながら花をいけたりお気に入りのカップを眺めたり、ユーモラスなケーキたちとのティータイム、ささやかですが日常の中のちいさなごほうびのような時間でした。
マグへのごほうびは!!!
友人にもらった間引きにんじんです。
私もマグもハッピーな時間を笑顔で過ごしました。
2014年June30日
昨日の渋谷は夕方恐ろしいほどの豪雨でした…。
ちょうど自宅にいましたが吹き付ける雨で窓ガラスが割れてしまうかと思って少し怖かったです。
梅雨時期の雨は当たり前かもしれませんがこのところの雨は少し様子が変ですね。
おとといの土曜日も終日雨、午後は花教室でしたがみなさん参加して下さってありがとうございました。
レッスンの内容は、『6月20日ミントの日』にちなんでハーブのブーケ。教室中がアロマポットのようになり!癒されましたねぇ。
育てていらっしゃる方はお花も良くご存知かと思いますがハーブを育てたことのない方にとっては葉のイメージはあってもどんな花が咲くのかあまり想像がつかないかもしれませんね。
ピンクの花火のような花はベルガモットの花、淡い紫のシソの花のようなものはアフリカンバジルです。中央がぷつぷつとしたギザギザのアストランチアとコロンとしたエンジの実のようなディアボロはハーブではありません。
ブルーのネコのしっぽのような花ベロニカもハーブではないのですがこの3種はとてもナチュラルな表情でいかにも野の花を摘んできたような印象。ハーブの存在を邪魔することなくそっとブーケに華やぎを添えてくれました。
ブーケを組むときに下葉を結構落としてしまうので、それはドライ用に。サシェにして香り袋にでもしようと思います。
雨は嫌ですが、その分涼しいのでお花が長持ち。先週の撮影の残りでいただいてきた胡蝶蘭やアジサイ、バラもまだ痛みもなくきれいです。
梅雨明けまであと3週間といったところでしょうか…?
毎週末雨の予報にびくびくしながらも、雨のやみ間を見てはちゃんと馬にも乗っています。
先週はプロのカメラマンの方がいたしていて珍しく騎乗時の姿を写してくださいました。
大好きなディアナと。
梅雨空が続きますがリフレッシュしながら笑顔でこの梅雨を乗り切りましょうね!!
HIBIYA-KADAN Sweetsの原料になっているバラ『さ姫』を訪ねて出雲の奥出雲薔薇園さんへ行ってきました。
これまで全く縁のなかった島根、そしてあの美しい香りを放つさ姫の農園はいったいどうな所かと何日も前から楽しみにしていました。
そろそろ出雲空港へ到着、着陸という時、飛行機の窓の外には田んぼが広がっていました。
とても小さな出雲空港は民家や広々とした田んぼに囲まれていることにまず感動。そして空港から約1時間ほどのドライブ…。
すると…。いたいた、さ姫だ。
一番香りの立つ早朝に摘み取られる『さ姫』がうねに連なり満開に咲く姿を私たち日比谷花壇のスタッフはまだ誰も見ていません。朝に摘み取られてしまっているから…。
今回はさ姫の誕生ストーリー、生産者の方のさ姫への想い、さ姫の素晴らしさをより皆さんに深く伝えるための取材と撮影のための訪問だったため、生産者の方が畑の一カ所を摘み取らずに残しておいてくださり、空に向かって大きく大きく咲くさ姫数百輪にしっかりと対面することができました。
目の前で見るさ姫は思っていたよりもずっとずっと大輪でぼってりと花びらを重ねて咲いています。
たっぷりと撮影の時間を取った後、良い状態のまま急いで収穫すべく私たちも収穫のお手伝いを。
収穫しながら気づいたこと…。
花にはテントウムシも、アブラムシも、足元には小さなカエルも雑草もあたり前の顔で勢揃い。そうです、農薬を使っていないから。バラと一緒にみんなが健康的に育っているのです。
見えますか?バラの花首にミノムシ…。
そして薔薇の畑は田んぼに囲まれています。
周囲の田んぼも奥出雲薔薇園さんの田んぼで、こちらも農薬を使用していないため、おたまじゃくしやカブトエビが泳いでいました。お米の収穫を終えた昨年の稲わらがバラの足元にぎっしり敷き詰められていましたよ。
バラの収穫は翌朝もお手伝いし、その後花弁の選別もしっかりとお手伝いさせていただきました。
花弁は何ランクかに仕分けをされるのですがそれもすべて手作業です。少々傷のあるものも品質には問題がないのでローズウォータの抽出用に。抽出後の花がらは肥料となる為生育中の株の足元へ…、と全く無駄がありません。
このすべての工程、さ姫を取り巻く環境や生産に関わる方々の想いや笑顔に直接触れ、さ姫に出会えたことへの感謝とたくさんの方にこのさ姫を感じることのできるHIBIYA-KADAN Sweetsを味わっていただきたいという思いがさ姫の香りのようにあふれています。
豊かな自然の中で様々な生き物たちと共存しながら育った香り豊かなバラさ姫の素晴らしさを大切に大切に生かして作られたHIBIYA-KADAN Sweets、一人でも多くの方に味わい感じ、豊かなひと時をお過ごしいただくお手伝いになればと思っています。
>>HIBIYAKADAN Sweets販売サイト