人々の一生に100の花・1000の花を咲かせる仕事----。
日比谷花壇「花のある暮らし」メインデザイナー石井千花のブログです。
2009年July10日
2009年July22日
久々に市場に行きました。
ちょっと素材にこだわりたいな、アクセントになる様な素敵な商材が欲しい、そんなときは市場で数ある素材を見てまわるに限ります。
今日は、ハーレクインロマンスというロマンス小説の表紙撮影のお仕事があり商材探しにやってきました。
こちらは一般の方がなかなか目にする事のないセリ場です。昔はセリ人と生花店さんの手と指でセリのやり取りをしていましたが今はこのように電光掲示板が使われ近代化されています。セリ人の方もこざっぱりとシンプルな制服(?)を着ています。昔は、魚市場のようなねじりハチマキ&しゃがれ声、といった粋な感じの方も多かったですよ。
お店にいた頃は、日々本当に沢山の素材に触れ、見たことのないような色味の素材や形状の花を発見してはスタッフと大騒ぎしていましたが、店頭を離れてからはデスク仕事も多いですし、珍しい花、新しい素材との出会いはこうして市場へ足を運ばない限りなかなかあるものではありません。
今日は久しぶりの市場でフリルのドレスのような可愛いトルコキキョウと、西洋絵画の静物画に出てきそうな素敵なダリアを発見。こうして花を見ていると、この花はあんな花器に活けて、この花はこうあしらってと頭の中は楽しく大忙しです。
残念ながら、この花たちは今回は見るだけ。私が今回担当する小説のタイトルは『砂漠に魅せられて』、『プルメリアに誓う恋』などなど、ハワイや中東が舞台のストーリーの為、今日はハワイのイメージにぴったりの小さなランを購入しました。
こちらは仕入部門の江川さん。私たちデザイナーが商品の企画をする際、何はともあれまずこの江川さんに電話をし、商材の流通状況を確認したりいろいろなお願い事をするわけですが、どんな時でも明るく元気に本当に私たちの力になってくれる縁の下の力持ち!頼りにしてます。
『プルメリアに誓う恋』・・・。小説発売前のため全景はお見せできませんがハワイのレイをモチーフに南の風、甘い花が香りたつ、そんな表紙に仕上がりました。
『砂漠に魅せられて』、こちらは舞台が中東の架空の国。砂漠の砂を敷き詰めて、ストーリーに登場するバラ園のバラを散らしました。エキゾチックなジュエリーもチクチク手作りです。物語を頭に浮かべながら、世界旅行に出かけたような楽しい撮影となりました。
発売になった際にはみなさんにあらためてご紹介したいと思います。
2009年July31日
まだまだ暑い盛りですが私たちはもう秋の準備です。花のある暮らしの秋バージョンは9月スタート。その撮影が終わりました。私自身とても嬉しいのですが、秋はメルシャンさんとのコラボレーションページになります。テーマフラワーはバラ。ワインとバラのある素敵な暮らしのご提案です。
バラとワイン、なんていうと少し敷居が高い感じがしますがもっと気軽にワインやバラを楽しんでご家族やお友達と素敵な時間を過ごして頂けるような情報が詰まったページになる予定です。
セレクト生花の中で展開するバラを実際にどのように飾ったら素敵になるか、ごく簡単に仕上げられるアイディアアレンジなど実際に生活のなかに取り入れられるコーディネート方などの画像もあるのでお楽しみに!
今回もディレクターの楠井さん&カメラマンの守谷さんコンビで私たちが思っていた以上に雰囲気のあるページになりそうです。1つの商品、1つのシーンを撮影するにも本当に細部にこだわり私以上に商品、空間の良さを引き出してくださるのでいつも安心してお任せしています。色々な方たちの協力、想いが集まり、このページが出来上がります。今回はメルシャンの方たちとの出会いも大きかったです。メルシャンさんのワインアドバイザーの方との対談もあり先方のサロンでの撮影もあったのですが、皆さんとても明るく笑いの絶えない現場で心地よい時間を過ごす事ができました。この場をかりて、ありがとうございました。
さてさてバラの香りに包まれた撮影の後、素敵なバラのブーケが届き、なんだか幸せな事続きです。
同僚デザイナーのクルチャンが京都にあるバラ園に行き、そのバラを届けてくれたのです。
無農薬にこだわったおくだバラ園さん(食べられるくらいの無農薬だそうです。)のバラ。香りがとにかく美しく発色も良く、沢山の種類のバラが詰まったブーケでしたが誰が主役ということもなくみんなが主役の本当にきれいなブーケでした。ありがとー!
お久しぶりです。
一足早い夏休みをいただき、沖縄の渡名喜島・久米島に行ってきました。
渡名喜島・・・?という感じですよね。ここ7、8年は沖縄でも屈指の海の美しさを誇るケラマ諸島に通いずめでしたが、そろそろ初めての風景に出会いたい。そんな想いから島選びを始めました。色々情報収集をする中で『一島一集落、赤瓦の古民家が多く残りフク木に囲まれたちいさなちさな島』渡名喜島を見つけました。
訪れてみると渡名喜は本当に小さく、優しく、静かで、のどかな島でした。
7、8割の建物が沖縄特有の瓦屋根にシーサーが乗っかり、その家々をフク木の並木が覆っています。その景観から集落全体が『重要伝統的建造物群保存地区』に指定されています。
しっとりとした静けさと優しさを象徴するかのように村の花は『河原ナデシコ』。このナデシコがフク木の足元、小道、海に向かう絶壁、いたるところに咲いていました。
島民のみなさんの多くはお庭でこのようにヘチマやゴーヤー、島バナナを育てその野菜、植物たちがみな元気良く、鮮やかに育っているようでした。
そしてそして、人懐こいヤギ・
朝に夕にこの立派なおひげを蓄えた雄ヤギに会いに行きましたが、その都度遠くからしっぽを超高速で振りながら駆け寄ってきては頭をなでて、とおねだりです。
もっと沢山の風景、風、島の香りをぜひ現地で味わって頂きたいです。
3日間の渡名喜滞在を終え、次は久米島へ。
久米島は渡名喜に比べればとても大きな島ですがサトウキビ畑に囲まれ高台へ行けば遠くケラマ諸島や粟国を見渡す事のできる美しい島です。
久米島本島から橋でつながった奥武島へ向かう途中ではこんな風景が広がります。
久米島といえば白砂の無人島『はての浜』。島渡しの船に乗り20分くらいでこんな世界が広がります。
海も花も鮮やか。
ウミガメが多く生息するこの島、サボテンまでカメ型?
宿の入り口にはパパイヤがこんなに実り、朝食のフルーツに登場しました。
マンゴーやパイナップルの畑も見られましたよ。パイナップル園では採りたてのパインとパインジュースが今まで味わった事のないほどの甘い甘い感動的な美味しさ!
こんなおうちも発見しました!植物に覆われた家!!?素敵すぎます。憧れです。
ここでもヤギ。左はお母さん、右は子供。この2匹もとても可愛らしく手をなめたりスカートをかじったり沢山遊んでくれました。
梅雨明け直後の離島は鮮やかに美しく、光り輝いていました。
太陽、星、月、海、植物たち、魚たち、動物たち、ふれ合った島民の方すべてに心からの感謝です。
ありがとうございました。