マンスリーアーカイブ


2009年September11日

クリスマスカタログの撮影

今週は日比谷花壇ウィンターカタログの撮影ウィークです。初日はクリスマスアイテムの撮影。こんな素敵なスタジオでの楽しい1日でした。


素焼きの屋根から蔦が流れ落ち、その横には大きなオリーブの木。開発中で町全体が工事中の二子玉川ですが、ここの雰囲気はまるでヨーロッパの田舎町の一角・・・。


荷物を運び込んだら撮影する物順に手直しに入ります。


控え室は可愛い撮影小物で一杯!結構欲しい物があったりします。


このクマちゃんはモミの木だったか、ポインセチアだったかの足元に置かれて撮影に参加。あまりそういう印象は持たれないのですが私は大のぬいぐるみ好き。アンティーク調のこのクマはのどから手が出るほど欲しい!アイテムですが撮影小物としてスタイリストさんが借りてきているものなので、おねだりしてもダメです。


カタログの中にはいつも数点、こだわりのデザイナーズ商品というカテゴリーがありますが今回の私のデザイナーズ商品は昨年に引き続きクリスマスリース。赤、グリーン、ゴールドといった『ザ・クリスマスカラー』では、シーズンしか楽しむ事ができないのでもう少し長い期間楽しんで頂けるようなリラ色のシックなリースに仕上げています。


メインカラーはパープルでもクリスマスの象徴である、針葉樹やマツカサ、冬の北欧を思わせるトナカイをあしらって・・・。夏に蓼科で沢山鹿を見たせいでしょうか、このリース以外の担当アイテムにもトナカイのブリキピックを立てていたり、アレンジの足元に小物としてトナカイを置いたり、カタログを開いてトナカイが近くにいるものが私の商品です!というサインの様になってしまいました。


次は真赤なアレンジの撮影。カメラのアングルを確認した後の最後の手直しがとても大切です。ほら、よく見ると、足元にトナカイ。


一番時間をかけたのがこのイメージカット用のリースです。撮影している物はクリスマスのアイテムですがまだ今は秋にさしかかったばかり。なかなか思うような商材が手に入らず、たとえば立派な枝振りのヒイラギにも当然まだ実は付いていません。ナナカマドの実を使ったり、造花を混ぜてそれらしく見せたりしています。森の中から材料を摘んできたようなナチュラルな印象に仕上げたかったのでツタ物は市場に流通しているアイビーではなく、今朝庭から摘んだ○○(名前が分かりません)ツタを使用しました。


これがどんな風に紙面を彩るのか、みなさん今年のウィンターカタログぜひお楽しみに!

2009年September17日

OZONE マンションライフ展

今月の10日から新宿のリヴィングデザインセンターOZONEにて、『あえて、マンションライフ展』というイベントが開催されています。賃貸、戸建て、さまざまな選択肢からあえてマンション購入を選ぶ都市生活者に向け新築・中古それぞれのメリット、マンションを快適にするインテリア、大規模リフォームの可能性などを紹介するイベントで、実際の展示ではマンションでもこんな風に植物を取り込みながら素敵な空間が演出できますといったようなご紹介をしており先日テラスや、お部屋のグリーン演出の部分を担当させて頂きました。




今回の演出には少し大きめの輸入テラコッタを中心にコーディネートしていきました。さほど広くないベランダでも、ドカンと存在感のある寄せ植えや大鉢を数鉢並べるだけで計算された素敵な空間という印象になったりします。日の光が沢山入るテーブルの上にはガラス花器に寄せ植えした多肉植物のセダムを。こうして見るとサラダのようです。

サラダといえば我が家の鉢植えトマトは豊作でした!大切に大切に種から育てたんですよ!!



夏中サラダに焼きトマトに大活躍してくれました。



さてさて話があっちに行ったりこっちに行ったりしてしまいますが、月末までブログはお休みです。シルバーウィークの始めから、長年の夢だったアフリカに行ってまいります。大自然の中に暮らす野生動物や植物たちに会いに・・・。


みなさんはどのような連休をお過ごしになるのでしょうか。月末にはたっぷりとアフリカ写真をアップしたいと思います。それでは、行ってきます!

2009年September29日

無事帰国しました。アフリカ報告VOL.1です。

長年憧れ続けていた地、アフリカのケニアから2日前に無事帰国しました。植物も動物たちも信頼できる友人に全て任せ、こんな事までして長期の旅に出たいものかと自分でも呆れながらではありましたが死ぬまでにどうしても訪れたい場所、父(母も一緒だったので両親の愛犬は父と一緒にお留守番)や友人の協力あってこそですがお陰様で本当に思い残す事のない生涯の宝物のような10日間でした。

今回訪れたのはケニアの中でもキリマンジャロ山の羨望で有名な『アンボセリ国立公園』 、フラミンゴが湖をピンク色に染めることで有名な『ナクル湖国立公園』、そして何といっても動物の宝庫でライオン王国と言われる『マサイマラ国立保護区』の3大公園をゆっくり回るコースでした。写真も多いので公園ごと3回に分けてご覧頂きたいと思います。

ナイロビの空港に着いたのが夕方。その日はナイロビ市内のホテルに宿泊し、翌日朝早くからいよいよアンボセリ国立公園へ向かいました。

ケニアは今大乾季。赤茶色の砂が舞うこういった道路を5時間走り続けます。道を整備しているのか、途中正規の道を外れる事もしばしばでそんなときは椅子の上でピョンピョン跳ね上がるほどの振動です。3時間程度走った頃でしょうか。早速車が壊れました。下の鉄板がガランとはずれ・・・。ドライバーさんが修理をしていると、この子はどこから歩いてきたの?というような少年が「どうしたの?」と声をかけてきました。アフリカの人はホントに良く歩く。どこから来てどこへ向かうのか・・・。



無事に修理が終わり(後にまた壊れるのですが)再び走る事1時間。だいぶアンボセリに近づいてきました。これはお土産やさんのゲートです。アフリカではこのように至る所に華やかな絵が描かれていました。それがまた魅力的なのです。大胆なタッチで素敵でした。



アンボセリに到着するとまずはロッジにチェックイン。アンボセリ・セレナ・ロッジ、これがまた・・・。アフリカ固有の動植物たちが影絵のようにモノトーンタッチで壁中に描かれているのです。お部屋にはサバンナモンキーと鳥、ベッドの背もたれに横になるように猫科のカラカルが描かれていたのにも感激。



この日は雲が厚くキリマンジャロがどこにあるのかさえも分からないような状態でした。さて、いよいよ翌朝早朝からサファリです。朝には雲も取れて美しいキリマンジャロが見えるだろう、とのことでした。


そして翌朝、晴れました。

キリマンジャロはすぐ裏手にそびえ立っていました。

アンボセリの一番の魅力・・・。それはこの湿地でしょうか。後にナクルやマサイマラを訪れて初めて分かった事ですが、大乾季のアンボセリはとてもとても厳しい場所。砂漠の様な表情でサファリ中も沢山の砂の竜巻を見かけます。けれどキリマンジャロの足元にはこのように美しい湿地が広がっているのです。それは、キリマンジャロに降る雨がこの場所に湧き出てくるからとのことでした。美しい話です。動物たちもまさに、この大きな山に生かされているのですね・・・。



そんな命の水辺には、カバ、ゾウ、ヌー、水牛、シマウマ、水鳥全ての動物たちがみんな集まります。誰かを追い出そうなんてことすることもなく。

次に出会ったのは若い夫婦のライオンでした。


狩の時だけは違うのでしょうが、普段はずっとこんな様子。この旅の間に出会ったライオンたちはみんなこんな様子でした。この雄ライオン、立っているだけまだしっかりしているかも・・・。

この日から、ゾウの家族には度々出会うことになります。夕方はいつもこんな風に一列でゆっくりゆっくりねぐらに帰っていきます。ヌーも、水牛も、シマウマも帰るときとサバンナへのご出勤はみんな一列。不思議でした。



そして陽は沈みます。

翌朝のキリマンジャロもしっとりと美しいものでした。


この日は、昨日会ったゾウがロッジにまで来ていました。ロッジの周りは木陰が多いせいかゾウや、シマウマたちの住処になっているのかもしれません。このゾウ、優しい目でおっとりさんでした。


アンボセリではこの日も朝、夕とサファリで沢山の動物たちと会うことができ、翌日からナクル湖へ移動します。アンボセリで印象的だったのはもちろん湿地に集まる動物たちの姿もありますが、そのすぐ横を赤い布を纏ったマサイの青年が家畜の牛たちを歩かせている姿。野生の動物も、家畜も、人間さえもこの世界にごく自然に共生している姿には息を呑みました。

それでは次回は『ナクル湖国立公園』です。