人々の一生に100の花・1000の花を咲かせる仕事----。
日比谷花壇「花のある暮らし」メインデザイナー石井千花のブログです。
2015年May01日
2015年May26日
5月になって、様々なメディアにも取り上げて頂きましたが、ヒビヤカダンスイーツより新作のエクレアが発売になりました。
これまでの上質感漂うバラのスイーツをより身近に、気軽に、楽しく、フィンガーフードの様にみなさまで楽しんでいただきたい。発売が春、と決まっていたので穏やかに晴れた日の『花畑や草原でのピクニックに似合うカラフルなスイーツ。』が、今回のエクレア開発にチームみんなで掲げた統一のイメージ。
半年をかけた商品開発期間中、スイーツの味はもちろん、形状やトッピング等のすり合わせに、私自身何度も神戸の工場へ足を運びました。
重要なテーマだったことは「さ姫が誰かと出会ったら…。」
ヒビヤカダンスイーツの主役、香りのバラ「さ姫」と様々な素材をかけ合わせたら素晴らしいハーモニーが生まれるだろう…。
そして「さ姫」と出会ったパートナーたちは、「レモンティー」「ピスタチオ」「アップル」「チョコレート」。
それぞれ素晴らしいハーモニーを生んでいるのですよぉぉぉ!!
パッケージ案は「お花畑でいろんな草花を摘み、コラージュしたような可愛いパッケージ!!」が、お題。
朝市場で小花を選び、足りないものは庭の花たちも参加。サラダの様にトレーに盛った中なら一輪一輪を選び抜き、まさにコラージュの様な手法で撮影しました。
完成したキービジュアルがこちらです。
ぜひみなさんにも実際に手に取っていただき、さ姫たちが奏でるハーモニーを感じ楽しんでいただきたいです。
ただ、只今ご注文が殺到し6月中旬までの販売数に達してしまっている状況の為6月末、タイミングによっては7月からのお届け分からしか手配ができないかもしれません。詳細は、販売サイトまでお願いいたします。
先週の快晴の日、自然豊かな群馬県、横堀バラ園さんを訪ねてきました。
週末の産直花材を使用した花教室の素材として使用したいバラがあり、ハウスを見学したり、生産者の横堀さんのお話も直接お聞きできればレッスンにも広がりが出るかなぁ、というのが訪問の目的でした。
こちらが、繊細な水彩画のようなバラを作り上げる主、横堀茂雄さんです。
静かな笑顔が印象的な横堀さん、育てていらっしゃるバラたちの話を聞かせてくださっている間中ずっと微笑んでいらっしゃったような。
私が今回花教室で使用したいと考えていたバラがこの、『Tomorrow Beauty』。
まさにやさしい微笑みの様なバラです…。
このTomorrow Beautyは、横堀さん自身が作出されたバラ。そして当然名付け親。
なんとなんと、お嬢様のお名前が『明日美さん』。
(明日)Tomorrow (美)Beauty・・・・、というわけなのです。
ハウス横にある事務所には、淡く優しい絵画がたくさん飾られていたのですが、そのすべてが美大を卒業されたお嬢様、明日美さんが描かれたものという事でした。
周囲の環境、空間、横堀さんが作られるバラ、横堀さんご自身、横堀さんから伺ったお話、すべてがほんわかと温かく、とても穏やかで幸せな気持ちになってしまいました。
それでも、やはり自然相手のお仕事。実は大変なご苦労もされています。
昨年の大雪で、雪の重みに耐えられずハウスの半分が倒壊。
その光景を目にされた時の悲しみや落胆はどれだけだったかは計り知れません…。
けれどようやくこの春に新しいハウスを再建され、私たちがうかがった日は真っ青な空が美しい快晴の日で、その抜けるような青い空に新しい純白のハウスが美しく力強く映えていました。
その真新しいハウスの中では息子さんが作業をされていて…、若いバラの苗たちが成長を始めたところ、まさに希望のハウスのように思えました。
どこもかしこもさり気なく、優しい風景。
この日の穏やかな気持ちや、温かいバラの主の事を生徒さんに伝えるべく、レッスン当日は訪問時に撮影した資料と共にレッスンを開始。
トゥモロービューティーと、もう一種、優しいピンクローズ『ラプソディー』も加えシンプルでナチュラルなアレンジをみんなで制作しました。
レッスンの最初から最後まで、参加して下さった生徒さんみんながこのバラたちのような優しい表情と笑顔に。
夏に盛りになるという、あの真新しいハウスで生まれるバラを使ったレッスンを開催することを生徒さんにお約束して、この日のレッスンは大成功で終了しました。
あのバラたちにはもちろん、横堀さんに早く会いたいなぁ…、と思ってしまう私です…。