人々の一生に100の花・1000の花を咲かせる仕事----。
日比谷花壇「花のある暮らし」メインデザイナー石井千花のブログです。
2016年June01日
2016年June29日
先週末の花教室は今が旬のクレマチスを主花材にした涼やかなアレンジ。
アイアンネットと試験管で花器となるベース作りからレッスンはスタート。
うつむいてベル型に咲くクレマチス以外にも野の花を思わせる可憐な花々を使用しました。
品種名がほほえましくてかわいくて、花材の説明の時点でこの日のレッスンは盛り上がりました。
ベロニカのブルーは鮮やか。シックなダークブラウンのチョコレートコスモスは作品の表情を引き締めてくれます。
アストランチアは夏空に飛び交う花火みたいですねぇ・・・。
試験管の中に花を投げ入れていきます。
あまり難しく考えず、規則性を持たせず自由に…。
そうしてできあがった作品がこちら。
野原の情景を切り取ったようなやさしいオブジェのできあがりです。
スミレやタンポポといった本当の野の花でも作ってみたいアレンジ。ベースを残しておけば、いろんな花材で楽しむことができます。
私もまた、違った花材でいけてみた物をアップしたいと思います。
怒涛の母の日月間を終え、あっという間に6月を迎えてしまいました。
先週土曜日は花教室。テーマは、夏を感じさせる日差しに映える緑色のテーブルリースです。
花材は葉物と緑色の花のみ。写真だと少し分かりにくいのですが、レースフラワーもグリーンがかったものがあるんですよ!
緑の実のついたまあるい葉が可愛いサンキライやライムグリーンのビバーナム、アスパラガス・スプレンゲリー。
リース状のオアシスを使用しているのでオアシス部分に短く花を挿していくだけできれいなリースに仕上がります。
とは言え本当に熱心な生徒さん、作業自体は簡単でもより美しく仕上げるポイントをおひとりおひとりに細かく説明していきます。
「やわらかな茎の曲線を生かしたあしらいでリズム感が生まれる」、「若干でも凹凸感を持たせてあしらう事で奥行き感が生まれる」「挿し足していくばかりではなく込み合っている箇所は少し葉を整理するとすっきりと風が抜けるような表情になる」などなど、お伝えしたいことがたくさん。
来月はつる性のクレマチスを使用したレッスン。こちらも一本一本の表情をどれだけ引き出せるか、花との対話が必要なレッスンです。
そしてプライベートタイムの日曜日はとあるイベントにボランティアスタッフとして参加。
快晴の青空、さわやかに揺れる木々に囲まれた環境で開催された障害者乗馬競技会のお手伝い。
馬に騎乗されるのは様々なハンディキャップを抱えた方々なので、1人馬に2人のスタッフが付き添い、3㎞の山道を引き馬し完走を目指す競技形式のイベントです。
どの程度の障害を持った方が騎乗されるのか、急に鳥や小動物が飛び出してくるような山道、万が一にも驚いた馬から落馬などさせてしまったら大変、私自身が始まる前とてもナーバスでしたが障害者乗馬のベテランホースたちから「慣れているから大丈夫だよぉ…。」と言われているようでしたし、歩き始めたら馬たちはいつもより慎重に足場を選びながら静かに一歩一歩歩く姿に感動。
馬たちは、騎乗者含めその親御さんやイベントスタッフ全ての参加者に笑顔と勇気をくれるスペシャリストでした。